税制改革 3600億円を地方へ
今回の税制改正では、地方自治体間の税収格差の是正が大きなテーマとなった。財務・総務省、大都市部や地方の自治体など利害が交錯する関係者の意見集約は困難を極め、最終的には3600億円程度を東京都など大都市部から地方の自治体に移転する暫定措置を講じることで軟着陸した。しかし、地方の活力を引き出すためは、将来の税制抜本改革の中で市町村単位までをにらんだ本格的な税収格差対策が求められそうだ。(高橋寛次)
「東京の税収が豊かだからといって、右から左に移すのはおかしい」
「地方の人間は死ぬか、東京に引っ越すかを選べということか」
地方の税収格差対策を検討してきた自民党地域活性化特命委員会(野田毅委員長)の議論は白熱した。出席者から意見を聴取すると、財政力の弱い地方選出の議員が都市部からの税収移転を主張するのに対し、都市部の議員が反対するという場面が繰り返された。
問題は、1人当たりの税収格差が最大で6倍となる地方税の法人2税(法人事業税、法人住民税)の取り扱いだった。当初は法人2税全体で都市部から地方に対して1兆円近い規模での移転もささやかれた。
しかし、都市部の反発は強く、21年度に着手する配分見直しは法人事業税とし、税収減は東京都3000億円、愛知県400億円、大阪府200億円にとどまった。事業税の半分にあたる2兆6000億円を新しい国税「地方法人特別税」とし、これを人口と従業者数を基準に配分する仕組みだ。< page/>
特命委では再配分と同時に、消費税5%のうち1%を占める地方消費税を2%に拡充することを目指した。「景気に左右されにくい消費税を中心に地方税体系を組み立てるべきだ」(野田委員長)との判断からだ。総務省もこれを求めたが、財務省は地方税間の調整による解決を主張、福田康夫首相が消費税率引き上げを否定したことで、先送りされた。
ただ、今回の大綱には「地方消費税の充実」も明記された。特別税の額が消費税1%分と同程度なのは将来への布石といえる。地方消費税を拡充する際、特別税の譲与税化をやめて国の税収として残せば、税源を交換する形になるからだ。その実現には最終的に消費税率そのものの引き上げがカギを握る。
2007.12.15
税制改革 3600億円を地方へ
posted by アヤ at 16:10| 日記

